くすりのメディコ

最も怖い循環系の病気脳梗塞と心筋梗塞

日本人の死因の上位を占める心筋梗塞と脳梗塞は血管の詰まりが原因。
血管を詰まらせないためにはドロドロ血の改善が必然なのです。

『血栓は倒れる前に溶かせ』(東洋医学舎書判)では、近年の生活習慣の変化で日本人が「出血」から「血栓」傾向へと変わってきたことが指摘されています。
その血栓症の代表格が脳梗塞心筋梗塞です。

心筋梗塞(しんきんこうそく)

心臓に酸素と栄養を送る冠動脈の動脈硬化が進み、血管がしだいに狭くなってくると血液の流れが悪くなり、心臓の筋肉に十分な栄養が行かなくなり筋肉が壊死してしまう状態を心筋梗塞といいます。原因は冠動脈の内壁にコレステロールなどの脂質が沈着し、血管が狭くなることによって起きます。半数は狭心症から移行しますが、半数は突然発症します。

脳梗塞(のうこうそく)

脳梗塞とは、脳の血管が詰まって脳細胞へ酸素や栄養が行かなくなってしまい、脳細胞が死んでしまう病気です。
ここでは、脳梗塞の中の、脳血栓症(のうけっせんしょう)と脳塞栓症(のうそくせんしょう)、脳血管性痴呆(のうけっかんせいちほう)について説明します。

脳血栓症(のうけっせんしょう)
脳の血管がなんらかの障害を受けた時、そこを治そうとして、お粥のようなどろどろとした血小板がくっつき固まります。普通は傷が治るとその固くなった部分は徐々に溶けて行くのですが、この溶かす力が不十分な場合、固くなった部分は大きくなり、血の流れが次第に悪くなって、脳に十分な酸素や栄養が行かなくなります。そのため症状はゆっくりと進み、初めはハシを落としたり平らなところで転んだりしますが、だんだんろれつが回らなくなり、斜めに歩いたりします。
脳塞栓症(のうそくせんしょう)
これは突然発症する。心臓疾患で心臓内にできた血塊、あるいは脳内へ入る内頚動脈内にできた血栓が剥れて脳へ運ばれ、脳の血管を一気に塞いで発症する。半身不随などになる危険性が非常に高い。線溶系の能力が低いことに起因する。
脳血管性痴呆(のうけっかんせいちほう)
脳内の細い血管に血栓がいくつも出来ることからおきるもので「多発性脳梗塞」とも呼ばれています。日本人にはアルツハイマー型痴呆よりも多く見られます。自覚症状は、初期には物忘れしやすくなったりすることが分かります。また些細なことで泣いたり、怒ったり、精神的に不安定になることが多くなります。この症状は段階的に進んでいきます。原因はさまざまですが、高血圧や糖尿病などに起因することが多い様です。

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